特定医療費(指定難病)受給者証の申請方法
「ピンクの受給者証(自治体によって色が異なるようです)」でもおなじみの特定医療費(指定難病)受給者証の更新時期が終わろうとしていますが、もうお済みでしょうか?
初めて申請する方も更新で作業する方も、確認としてご覧いただければ幸いです。
この書類の申請は複雑ではありませんが、用意万全でないと余計な時間がかかるのでちょっとまとめてみました。
目次
1-1.指定難病とは
1-2.特定医療費とは
1.特定医療費(指定難病)について
1-1.指定難病とは
①原因不明で治療法が確立されておらず、かつ後遺症を残すおそれが少なくない疾病 ②経過が慢性にわたり、経済的な問題だけでなく介護等に著しく人手を要するために家庭の負担が重く、また精神的にも負担の大きい疾病
上記2点のいずれかに該当していることを指します。
また、指定難病病名一覧表に載っている病名が対象です。
1-2.特定医療費とは
医療機関で「指定難病」と診断された際、「重症度分類等」に照らして病状の程度が一定程度以上の場合に「難病法」による医療費助成の対象になります。
簡単に言えば、「*1自己負担上限額を超える治療費は免除されますよ」という制度です。
指定難病の治療費は生活を圧迫することも多いので、診断された場合は速やかに申請できるように準備しましょう。
2.申請するとどうなるの?
「認定」されると、特定医療費受給者証が交付されます。支給要件に該当しないと判断された方は「認定しない」通知が届きます。
3.申請するメリット・デメリットとは
受給者証の「疾病名」欄に記載された疾病(およびその疾病に関連するとされる傷病)について保険診療を受けた場合に使用することができます。具体的には以下の内容です。
【メリット】
①特定医療費の内容
・訪問看護
・病院または診療所での診察や治療代
・薬局等でのお薬代
・病院や訪問看護ステーションからの訪問看護や訪問リハビリの費用等
②対象医療の範囲
指定難病およびその指定難病に付随して発生する傷病に関する医療
③支給対象となる医療の内容
・診察
・薬剤の支給
・医学的処置、手術およびその他の治療
・居宅における療養上の管理およびその治療に伴う世話その他の看護
・病院または診療所への入院およびその療養に伴う世話その他の看護
④支給対象となる介護の内容
・訪問リハビリテーション
・居宅療養管理指導
【デメリット】
- 診断書等にかかる費用(自己負担)
- 平日の開庁時間内に保健所や市役所へ出向く必要がある(新規・更新)
- 手続きに時間拘束される可能性がある
- 「難病」という言葉に精神的ダメージを受ける
4.申請手続き方法と必要な書類は何がいる?
特定医療費(指定難病)の助成制度は、各都道府県を申請先とします。
【申請手続き方法】
申請期間が決まっており、毎年7月1日から9月末日までの間に申請をします。
①都道府県における事務手続き
・臨床個人票をもとに、診断基準に照らして、指定難病であることを確認
・病状の程度が、一定程度であることを重症度分類等に照らして確認
⇒以上2点が確認できた場合には認定
②指定難病審査会における手続き
・上記2点が確認できなかった場合には都道府県に設置された指定難病審査会での審査が行われます。
⇒指定難病審査会で上記2点が確認された場合には認定
⇒指定難病審査会の審査の結果、支給要件に該当しないと判断された方には、認定しない旨を通知
【必要な書類】
・必要な申請書類は、医療機関(もしくは保健所)で頂けます。
その際、手続きのご案内が入っていますので、それに従って準備しましょう。
※ご加入の医療保険によって提出書類が異なります。
・市役所で【必要な書類】は以下です。
※保険証の写し忘れが多いそうです。二度手間を防ぐために、確実に用意しましょう。
5.申請後は・・・
都道府県より認定された後、手元へ届く物は、特定医療費(指定難病)受給者証です。
受給者証を画像検索したらいろんな色やサイズがありますね。
黄色い矢印で指しているものが受給者証です。
小さくて見えないですね…。
ちょっとお借りしまして…
大体のテンプレートは同じですが、横サイズの物もあるようで形や色は受け取るまでは分かりません。私が持っている受給者証は、はがきサイズより少し大きいですが、A6サイズのポーチに入る大きさです。
この受給者証は、疾病名欄に明記されている病名以外の病気には使用できませんので、一般的な「風邪(感冒)」でかかる際は、病院へ提示する必要はありません。
特定医療費(指定難病)受給者証は、往復はがきのように3枚が連なっています。基本的に、記載された医療機関や薬局以外では使用することができません。
追記:最近、改正されて外出先の医療機関にかかることができるようになったようですが、詳細は不明です。必ず自治体に確認しておきましょう。
医療機関へかかる際は、受給者証持参の上で領収書・診療明細書等は保管しておきましょう。
6.受給者証で受けられるサービス
特定医療費(指定難病)受給者証で受けられるサービスは、主に料金の割引がメインでインターネットや携帯料金の割引を始め、博物館や水族館、宿泊施設、銭湯等があります。
お住まいの都道府県によってサービスが異なるので確認は必要ですが、何らかの減免制度があるので活用することをおススメします。
お使いの携帯やスマホが3大キャリアなら、料金プランの割引が受けられますので、一度見直ししてみてはいかがでしょうか?^_^
手続き期間は、今月末迄ですが、まだ間に合うので忘れずに申請を済ませましょう。
*1:自己負担上限額とは、所得・課税額によって決定し、受給者証の項目に月額の自己負担額0~3万円が明記された以上の治療費は窓口での支払いがなくなります。※診断書等は実費