発達凸凹ブログ。

刺激を求めて放浪する三十路ASDの日常ブログです。

WAISⅢ(知能検査)についてまとめてみた。

最近、WAISに関したアクセスを非常に多く頂いています。

『WAIS』のキーワードで検索回数が多いということは、TV特集等で「発達障害」を取り上げられることが増え、認知度や関心度が上がったということですね。

一方で、『もしかしたら、あの人はアスぺかも?』『私の症状はADHDじゃないか』等、当事者あるいは当事者に近しく、現在お悩みなのかもしれませんね。

 

そこで、今回は「成人の発達障害」を調べる検査に焦点を当ててみたいと思います。

目次

  1. 成人知能検査とは?
  2. 検査概要
  3. 検査を受ける目的
  4. どこで受けられるの?
  5. 気になる検査時間と検査費用は?
  6. 検査結果とその説明
  7. その他

 

※ 私の実体験ベースを元に記事を書いておりますので、お住まい先の医療機関や病院の規模によって異なる点があることをご了承下さい。

 

1.成人知能検査とは?

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ウェクスラー成人知能検査 - Wikipedia

知能検査の開発者であるデイヴィッド・ウェクスラーは、ルーマニア生まれのユダヤ系アメリカの心理学者で、医療や福祉、教育など幅広い分野で活用されている診断的知能検査の開発者として名高い人です。

主な検査として、以下3つの検査があります。

  • 就学前ウェクスラー式知能検査(英語版)(WPPSI:2歳~7歳)
  • 児童向けウェクスラー式知能検査    (WISC  :7歳~16歳)
  • ウェクスラー成人知能検査       (WAIS:16歳~89歳)

「成人発達障害の検査」と言えば、WAISを使って検査します。

 

2.検査概要

WAISの検査を行う際に、言語性IQ動作性IQという検査から構成され、それを合計した得点を全検査IQとします。それぞれの検査には7つずつの下位検査項目があり、数値化することにより、群指数の評価点を出します。

 

発達当事者さんがよく「ワーキングメモリが~」等言ってる人がいますが、それは群指数の作動記憶(WM)の事を指していますよ。 

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IQの平均は100標準偏差は15(平均より上下に分散)、約3分の2程度の成人のIQは、85~115の範囲に含まれます。

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3.検査を受ける目的

日本においては、知能検査を受ける目的と言えば、子どもの発達水準や発達バランスに偏りが見られる際、親や学校の先生等「大人の気づき」から受けることが一般的です。

もし、児童期からその特性を認められるならば、訓練や療育支援を受けることが可能であり、成人期までにある程度の症状が落ち着くと言われています。

近年、就職活動の場において優秀な人材を確保しようと企業が就職活動中の大学生に受けさせている、という話を耳にしたことがあります。ただし、WAISを本格的に行うにはコスパが悪いので何らか短縮していたり、似た手法を使って精査しているかもしれませんね。

 

4.どこで受けられるの?

精神科や心療内科を標榜している医療機関で受診することが可能です。ただし、日本の発達専門医は非常に少なく、どこでも受診できるわけではありません。

大人の発達障害を診てくれる医療機関は限られているので、自分で探すことが必須です。

そのとっかかりとして、発達障害情報・支援センターで相談窓口先を検索しましょう。

www.rehab.go.jp全国地図からお住まい先をクリックするか、PDFファイルが下の方にありますので、そのファイルの中から最寄りの相談機関や情報を探しましょう。

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5.気になる検査時間と検査費用は?

WAISを受けるにあたって、検査時間は約2時間かかります。ただし、個人差がありますので2~3時間は余裕を持ってスケジュールを組みましょう。医療機関では、検査後に診察や結果についての説明等があります。

医療機関で検査を受ける場合、WAIS単品であれば大体3~5000円くらいが相場だと聞いています。外部の検査機関やWAIS以外の検査を受ける場合は、1~5万円くらいが必要になると聞いています。

6.検査結果とその説明

検査を受けた当日中に判明するものではないので、後日検査結果の説明を受けます。

検査担当者(臨床心理士精神科医)によっては、レポートにして紙面で結果を頂けるところや、口頭で説明がなされて終わるところがあるそうです。

検査を受ける前に、検査結果を紙面で頂けるように確認しておくとよいでしょう。

7.その他

WAISがどのような検査であるか知りたいと思うことはよくあることだと思いますが、問題を練習しては正確な結果が出ませんのであまりおススメはしません。

また、年に何回も受ける意味はありませんので、1年に1回もしくは数年に1回でよいでしょう。

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